2021年(令和3年) 11月 法話

「影のびて 秋の蝶」保山耕一氏 映像  



        阿弥陀如来のご尊顔


           報恩講法要  散華


親鸞聖人のご法事「報恩講法要」を無事勤めさせていただきました。その法要と、境内に集う「蝶」を映像作家の保山耕一さんが撮影してくださいました。編集された映像がNHK奈良放送「ならナビ」で10月27日(水)放映されました。現在は、「関西ブログ 保山耕一」で検索していただき「やまとの季節|関西ブログ-NHK」をクリックすると「やまとの季節 七十二候 『影のびて 秋の蝶』」の項目で見ていただくことができます。
長野県、群馬県で過ごして、沖縄や台湾を目指して南下する途中で淨教寺の藤袴に舞い降りてくれたアサギマダラ。
つかれた翅(はね)をやすめるツマグロヒョウモン。
ソテツに集い、楽しそうにそうに飛ぶシジミチョウ。
それぞれのいのちを優しいまなざしでみつめつづける阿弥陀如来さまの慈悲のおすがた。
そこで執り行われた「報恩講法要」。近隣の僧侶の方々が、笙の音の中、参集され、おごそかに阿弥陀さま、親鸞聖人のお徳が讃嘆されました。



          淨教寺 山門から


               アサギマダラ


          ツマグロヒョウモン



         クロマダラソテツシジミ


           水面に映る 藤袴と蝶    


恒例の菊花展が開催されています。


今年は「鹿の菊人形」がお目見えしました。ぜひお立ち寄り下さい。
境内では、いろんな動植物が季節ごとに私たちの目を楽しませてくれます。

私たちも人間に生まれる前は、鹿だったかもしれない?蝶だったかもしれない?しかし、そこで何かしらの仏縁(南無阿弥陀仏の声の響きにふれる。とか、本堂の前を通る。とか、お仏壇のある家の犬や猫として飼われる。など)が実って、生まれては死ぬことを繰り返して、やっと人間に生まれ、お釈迦さまの教えにふれる事が出来る環境に身を置くことが出来たのだと思います。これは、当たり前のことではなくて本当に稀有な、あることが難しい(有難い)ことなのです。

このことを思うとき、身の回りの動植物が仏縁を深めてくれることを念じずにはおれません。と、同時に自分自身の仏縁を大切に花開かせていくこと(信心獲得)の重大さにも気づかせていただくことであります。

菊の花は、キク、お聴聞の「聞くことの大切さ」を教えてくれる言葉でもあります。
菊花は、長い歳月の積み重ねの上に美しい大輪の花を咲かせていきます。
私たちも花を見るにつけ、人間に生まれ、仏縁をいただいたことの尊さを思い、お聴聞を続けてまいりましょう。



        鹿の菊人形 (菊鹿)


          菊 花 展 開催中