2009年5月 今月の法話


灌仏会(花まつり) 

おしゃかさまのご誕生を祝う灌仏会(かんぶつえ)・花まつりが4月8日(水)盛大に開催されました。快晴の中、しだれ桜も満開となり多くのご門徒、市民の方々、海外からの観光客の皆さん千数百人が楽しみました。
9時半から法要。山門前の花御堂に甘茶をおかけし(住職)花まつりがはじまります。
あたたかい甘茶を準備して下さる方々、三条通り、道行く人々に甘茶をすすめる方、茶碗の洗浄、チラシの配布、車の誘導、境内の受付・案内、抹茶の接待(松山社中)、コンサートの準備・進行など100名近いスタッフのご協力を得まして、無事に灌仏会の行事はすすんでいきました。また、音響設備・テント・イス・紅白幕等関係各位に設営のご協力を得ました。ありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
 今年は、初めての試みとして、花まつり子ども会で見てもらっていました紙芝居「おしゃかさま」を境内で見ていただきました。新坊守が一人で何役も兼ね、朗読いたしました。


その後、上田アナウンサーが「法句経」(おしゃかさまのお言葉の現代語訳)の朗読を聞かせて下さいました。
昼からは山田晴朗先生社中のお琴の演奏があり、心地よい音色をお聞かせいただきました。


1時30分から「やなせなな」さんのコンサートがあり、朱色の民族衣装で出演され、1曲目は合掌されて「真宗宗歌」を歌われ感動しました。それぞれに趣きのある楽曲で、新曲の「願い」も披露していただきました。
最後の曲はやはり合掌姿での「恩徳讃」でありがたかったです。
2時30分からは正岡子規さんの子孫に当たる、正岡明さんによる「正岡子規と會津八一」と題した講演の中で、二人が如何に奈良を愛し、それを歌に託したかを語っていただきました。
引き続き、奥様の正岡祐子さん(ソプラノ歌手)が歌われました。お友達のピアノ・フルート・チェロの伴奏でしばし幽玄の世界に引きこまれる想いでした。
着物姿で正岡子規と會津八一が詠んだ歌にメロディを付けて歌われるその歌声は新鮮で、奈良にふさわしい音が生まれたのではないでしょうか。ぜひ多くの方に聞いていただきたいと思いました。
4時までの予定が少し時間が過ぎましたが、皆さん喜んでお帰りになりました。
後片付けをして、役員様方が帰られたのは6時頃でした。一日中本当に御苦労さまでした。



花まつり子どものつどいWITHまつぼっくり少年少女合唱団
「森に生かされて」コンサート

4月11日(土)午後1時30分
今から2年前の2007年9月、100年会館大ホールで「まつぼっくり少年少女合唱団25周年記念コンサート」オリジナルミュージカル「森に生かされて」を見せていただく機会をいただきました。そこで指導される荒井敦子先生の「自然(環境)・感謝・平和・共生」への思いと、先生に育てられた合唱団の子供たちの感性から生まれた「森に生かされて」への思いが素晴らしい感動として私の中に入り込みました。
いつか、淨教寺の本堂でも皆さんにこの感動を共にしていただきたいと、ご縁を温めていました。それが今回の子ども会の企画として実現されました。多くの方々にご協賛をいただき、当日は約130名の方々がこの会に駆けつけて下さいました。ありがとうございました。


初めに、子ども達がみ仏様に献灯・献華・献香をし、「らいはいのうた」のお勤めの後、新住職から「おしゃかさまがお生まれになられて、天と地を指さされて、“天の上にも天の下にもわれ一人尊きものである”と述べられたこころは、お釈迦様だけの尊さを言われたのではなくて、いのちあるもの全てが尊いということを仰られたのであります。動物や虫や、植物や、私達がいのちと見ていないような石や水にまでいのちを見ていかれました。そのいのちが幾重にも私にかかわって、私のいのちを、多くのいのちを互いに支え合っているものであるということを教えて下さったお言葉です。この精神が荒井先生とまつぼっくり少年少女合唱団が作られた「森に生かされて」にも流れていることを今日ご一緒に感じていただきたいと思います。」とのお話がありました。引き続き、前住職から「1、仏さまは尊いお方です。常にお敬いして下さい。2、お父さま、お母さまに心配かけないようにいたしましょう。常に感謝をして過ごしましょう。」とのお言葉をいただきました。
いよいよオリジナルミュージカル「森に生かされて」の始まりです。
少女ピコと森の妖精キコ、そして人間たちによって環境破壊された森にすむ動物、樹々や草木のことば、ピコのおばあちゃんの思いで、人間へ風神・雷神が大風を雷をとどろかせて警鐘を鳴らしているのに人間はそれに気づいていない。人間も自然の一部であることに早く気づいていかなければ取り返しがつかなくなってしまう・・・・・。オリジナル曲だけでなくて、童謡やわらべ唄も散りばめて、胸に響く感動的なミュージカルでした。


 ミュージカルの後は、子ども達がお色直しをしている間、荒井先生の歌声で楽しませていただきました。永六輔さん作詞で三波春夫さんが歌われた「明日咲くつぼみに」を手話を交えての歌声にこころ和ませていただきました。
 子ども達と一緒に「サウンドオブミュージック」「イッツアスモールワールド」など子どもから大人まで一緒に口ずさみながら楽しみました。
 荒井先生のお話もたいへん楽しく、参加者は歌から多くの力を元気をもらって過ごせた一時でした。


*淨教寺コーラス「コールピュアランド」再開
4月22日(水)午後1時30分から3時30分
平成6年秋の淨教寺開創750年記念法要に向けて「音楽法要」で勤めてはどうか?との意見や、ぜひお寺で歌のお稽古をしてほしいとの要望もあり、前住職の三女、三千代さんの指導でコールピュアランドがはじまりました。それから平成14年に三千代が嫁ぐまで、報恩講や永代経、新年会で発表したり楽しく続けました。その後約7年間コーラスはありませんでしたが、この度、荒井敦子先生が指導していただくこととなりその記念すべき第1回淨教寺コーラス、新生「コールピュアランド」の発会式並びに練習が4月22日(水)午後1時30分より淨教寺本堂で行われました。44名(男性4名・女性40名)の方が参加されました。(受講希望で欠席が6名ありましたので、現在50名の受講者がおられます。)


 住職よりコーラス再開の経過、指導の荒井先生の紹介があり、指導が始まりました。
まず最初にスタッフの紹介です。ピアノの大山理保さん。発声担当の村尾藍さん。古河幸子さん。そして、村尾さんから呼吸法の練習です。吸って吐く。単純な行為ですが、お腹で吸って、お腹を意識して長く吐き出すのです。
今度は、荒井先生から発声練習。アエイウエオアオ・カケキクケコカコ・サセシスセソサソ・・・と。だんだんスピードを上げて、口の形を意識しながら、はっきりと音が発声出来るように練習します。
ここで、1曲歌のお稽古です。「おぼろ月夜」をみんなで歌いました。
その後、せっかくのご縁ですので、参加者の自己紹介を一人ずつしていただきました。歌への思いを聞かせていただき、うれしかったです。
今度は、荒井先生の人生の師匠・永六輔先生が作られた「明日咲くつぼみに」を手話を入れてご披露いただき、みんなで手話と共にお稽古させていただきました。
来月に向けての連絡事項等をお伝えして、みんなで集合記念写真を撮って、解散しました。
 ぜひ皆さんも気軽に見学に来て、歌の力に魅了されてご入会下さい。お待ちしています。



*淨教寺本堂で仏前結婚式 

4月18日(土)淨教寺 本堂にて仏前結婚式が行われました。
新郎は島田俊也氏、淨教寺仏教青年会で活躍し、先日の花まつり子どものつどいでも受付で頑張ってくれました。良き子ども達の相談相手です。新婦は藤原あいさん。俊也氏を盛り立ててくれるきりりとした才女です。これからも淨教寺子ども会の仏教青年会の力となる二人でいて下さいね。


午前11時30分 喚鐘の鐘の響きの中、仏教音楽の調べに導かれて、新郎新婦が本堂内に正面外陣より入堂し着席しました。本尊阿弥陀如来に向って右手に新婦の親族が着席しています。左手には新郎の親族が着席しています。仏前結婚式の開式宣言の後、司婚者である前住職が登礼盤をして、礼讃文のおつとめをし、表白を読み上げておつとめは終わります。礼盤を降りて、舞台の上で司婚者と新郎新婦が向い合い司婚の辞が述べられた後、新郎新婦が誓いの言葉を述べます。司婚者より記念のお数珠が授与され、結婚指輪の交換です。司婚者からお祝いのお話を聞かせていただき、二人でお焼香をして、新郎新婦は新郎側に席に移ります。それぞれ両家の親族がお焼香をして、引き続き「式杯の儀」に移ります。


お酒を注ぐ、雄蝶・雌蝶には沙樹子と和香子がお手伝いしてくれました。
乾杯の後、両家の父親から親族紹介があり、無事仏前結婚式のお開きです。
本堂から、新郎新婦が退出するときには、司婚者が先導して、親族・友人が華把(けは)をまいて両人の結婚を祝福してくれました。
とても厳粛な中にも華やかで和やかな挙式で、新婦のお友達もたくさん参列していましたが、ぜひ仏前で式をしたいと仏前結婚式の素晴らしさに感動されていました。