2019年(令和元年) 9月 法話
水よく石を穿(うが)つ
先日、納骨堂にお参りしている間に雨が降り出しまして、雨の様子がきついものですから雨足が落ち着くまで外を眺めながら雨宿りをしておりました。
その時、蓮如上人の「御一代記聞書」の
「かたいものは石である。やわらかいものは水である。その水が石に穴をあける。そのように、心をひとすじにつらぬけば、さとりの道も成就しないはずがない。」という古人の言葉もある。いまはどんなに不信の人であっても、心をこめて仏法を聞いてやまないならば、如来のお慈悲のはたらきで、かならず信心が決定するであろう。ただ仏法は、心をこめて聴聞するにかぎる。」
というお言葉を思い出しておりました。
「法雷」(2019年8月号、512号)の9ページには、七里(しちり)恒(ごう)順(じゅん)和上の教育法が書かれています。
「博多の万行寺の七里恒順師の教育法は、泊まりがけで来た同行に、『御文章』の一章を授けて、同じ章を、何時間でも、何日でも、そればかり読ませておられた。
その様にすると、同行は、信心決定して帰る人が多く出た。これが七里和上の教育法であった。
今日、おおかたの同行は、説教を聞いて、すっと帰る。それだけのことだ。そんなことを何百ぺん繰り返しておっても、自分が、とくと思念する聖教の「ことば」が、一つもない有様であるから、信心決定する人が少ない。」と、厳しいお言葉が示されています。
この秋は、是非とも「聖人一流章」「末代無智章」「白骨章」のいずれかの御文章を深くかみしめて、毎日拝読してまいりましょう。
< 8月の行事 >
8月6日8時15分の広島原爆投下時間に平和の鐘
8月9日11時2分の長崎原爆投下時間に平和の鐘
を撞いて、親子で、友達同士で平和について考えるご縁にさせていただきました。
ユネスコ憲章の序文に「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」とあります。
その通りだと思います。人の心を研究し尽くされた方が「お釈迦さま」です。お釈迦さまの説かれた教えが「仏教」です。平和の根本は仏教にあります。
また、8月7日、8日には灯りの行事「法燈会(ほうとうえ)」を開催させていただきました。
「光」と「令和」の文字あかり、「阿弥陀さまの透かし彫り」にあかりが灯り幻想的な空間を、皆さん楽しまれました。
8月20日は定例法座。中西昌弘先生から「冠頭の御和讃」について、ご法話いただきました。
8月24日には、「夏休み仏教子ども会」が子供25名、保護者スタッフ総勢60名で開催されました。いのちの尊さを学んでいただく尊い機会になりました。各ご家庭でも合掌して、「いただきます」「ごちそうさま」を毎食事に、行う習慣をこの秋から始めてみてはいかがでしょうか。
食前のことば
多くのいのちと、みなさまのおかげにより、この御馳走を恵まれました 。
(一同で)深く御恩を喜び、ありがたくいただきます 。
食後のことば
尊いおめぐみをおいしくいただき、ますますご恩報謝につとめます。
(一同で)おかげで、御馳走さまでした。
8月28日「コーラス、コールピュアランド」荒井敦子先生より仏教讃歌「いのち」と「ほとけさま」をご指導いただきました。
8月6日 平和の鐘 |
平和の鐘 参加者 |
法燈会 「光」の文字 |
法燈会 阿弥陀様の透かし彫り |
法燈会 「令和」の文字と花火 |
夏休み仏教子ども会 記念写真 |
子ども会 みんなで 「いただきます!」 |