2021年(令和3年) 12月 法話

父 母 の 恩 
 

父母の恩は 山よりも高く、海よりも深く、何者にも比べられるものではありません。

というお言葉があります。

一番のご恩は人間としてこの世にいのちを授けてくださったことです。オギャーと生まれてから、もの心がつくまでにどれだけのご恩をいただいたか知れません。
山は視覚にとらえる事が出来ますが、海の底はなかなか見る事は出来ません。親の恩も同じで、目に見える恩、目に見えない恩と深い愛情を注いでいただいたお陰で、ここまで大きく成長させていただいたのでしょう。計り知れないご恩の中に日々を過ごさせていただいているのです。

親鸞聖人は、ご本典『教行信証』の最後に『安楽集』を引用されて
「前(さき)に生まれんものは、後(のち)を導き、後(のち)に生まれんひとは、前(さき)を訪(とぶ)へ、
連続無窮(むぐう)にして、願わくは休止(くし)せざらしめんと欲す。
無辺の生(しょう)死海(じかい)を尽くさんがためのゆえなり。」
と記されます。

私を仏法に導いてくださった先人のご恩、また先人が歩まれた仏道を見つめながら自らの手本として歩むことこそが、迷い多き人生(無辺の生死海)を超えていく、ただ一筋の道である。と、教えてくださいます。
一年を振り返り、見つめ直し、来る年の抱負を新たにしたいものです。



              大輪の菊


          鐘楼のミニチュア菊


           鹿の菊人形 (菊鹿)


              真っ赤な もみじ